予期せぬ妊娠と対策 Unintended Pregnancy

【避妊失敗】避妊してたのに予期せぬ妊娠 |上野駅前婦人科クリニック

避妊していたのに予期せぬ妊娠をしたら・・・妊娠検査薬で陽性が出たら婦人科を受診しましょう

2020年度(令和2年)、日本では14万1433件もの人工妊娠中絶手術が行われました。内、20歳未満の女性の人工妊娠中絶件数は、10,309件にも昇ります。

人工妊娠中絶を選択する理由は、一人ひとりで異なります。しかし、「予期せぬ妊娠で、誰にも相談できないまま、中絶するしかなかった」という、苦しい選択を迫られた女性も数多くいらっしゃいます。

「予期せぬ妊娠」「望まぬ妊娠」を防ぐにはどうした良いのか。そして避妊していたのに妊娠してしまったときにどうすればいいのかについて、婦人科医の視点からご説明します。

このページの監修医師

上野駅前婦人科クリニック:杉浦由紀子院長(女医)のイメージ画像

上野駅前婦人科クリニック 院長 
杉浦由紀子

2011年東海大学医学部医学科卒業。日本産科婦人科学会専門医として、都立病院の産婦人科やレディースクリニックの経験を経て、2023年6月16日に上野駅前婦人科クリニックを新規開院。

目次

妊娠してしまう避妊失敗例13選

  • ・コンドームを使用していない/性行為の途中からコンドームを使用した
  • ・コンドームに穴が空いた/破れた/外れた/膣内に残った
  • ・古く劣化したコンドームを使用した
  • ・安全日だから避妊をしなかった
  • ・リズム法だけで避妊をしていた
  • ・低用量ピルを飲み忘れた
  • ・低用量ピルを内服する際の注意事項を守れていなかった
  • ・アフターピルを飲む時間が遅かった
  • ・ピル服用後に吐いてしまった
  • ・ミレーナ(IUS)を入れてから5年以上経過していた
  • ・手や指に精液やカウパー腺液がついたままで、膣に触れた
  • ・避妊せずに膣外射精した
  • ・膣内射精後に洗浄だけで済ませた

避妊に失敗し妊娠してしまう場合、ほとんどは正しい避妊ができていないことが原因です。また「安全日だから」「40歳以上は妊娠しにくいから」といった理由で、避妊しなかったり、膣外射精で済ませたりする方もいらっしゃいます。

しかし、避妊せずに性交渉を持てば、年齢・生理周期にかかわらず、閉経していない全ての女性に妊娠の可能性があります。妊娠を望まないのであれば、必ず正しい避妊を行いましょう。

コンドームで避妊失敗するケース

避妊に失敗した!どうしよう・・・・・・120時間以内に婦人科でアフターピルを処方

コンドームをつけて避妊に失敗するケースの多くは、コンドームを間違った方法で使っている場合です。コンドームの裏表を間違って装着したり、男性器の包皮をきちんとコンドームの中に入れなかったりすると、性行為中にゴムが外れてしまう恐れがあります。

また、コンドームを財布の中に入れっぱなしにしておくと、コンドームが擦れて破れる原因になります。古いコンドームを使う場合も、ゴムの耐久性が落ちて性行為中に破れる原因となります。

そのほか、行為中に男性器が萎んでしまったり、射精後にすぐに女性器から抜かなかったりすると、ゆるんだコンドームから精子が膣内に流れ込み妊娠する可能性があります。

さらに注意しなければならない点は、たとえコンドームを正しく使用していても、100%の避妊できるわけではないということです。コンドームは避妊や性感染症予防に高い効果を発揮しますが、避妊をコンドームだけに頼るのは、避妊に失敗する原因となってしまいます。

低用量ピルで避妊失敗するケース

低用量ピルはコンドームよりも確実性の高い避妊方法です。低用量ピルを正しく服用した場合の避妊率は99%にも達します。

しかし、低用量ピルでよくあるのが「飲み忘れ」です。低用量ピルは28日間を1サイクルとして、21日間毎日同じ時間にピルを飲み続け、残りの7日間は休薬期間として内服を止める必要があります(休薬期間に偽薬を服用する場合もあり)。

低用量ピルの高い避妊確率は、この服用サイクルを正しく守ったことが前提の数字となりますので、飲み忘れが起こると、避妊確率は下がってしまいます。またピルの服用で確実な避妊効果が出るのは、服用開始から7日目以降となります。そのため服用してから最初の1週間で避妊せずに性行為を行えば、妊娠する可能性が高まります。

また、低用量ピルには飲み合わせの悪い薬剤や成分を含んだサプリメントがあり、それらを同時に服用してしまうと、正しい避妊効果が得られないケースもあります。ご自身が飲んでいるお薬やサプリが該当するものでないか、きちんと医師に確認・相談するようにしましょう。

低用量ピルについては、体質によって処方できる方と処方できない方がいらっしゃいますので、正しい服用方法のご案内も含め、一度、医療機関までご相談ください。

上野駅前婦人科クリニックでは低用量ピルの処方も承っておりますので、ご希望の方はお気軽にご相談ください。

アフターピルで避妊失敗するケース

アフターピルは、性行為後の120時間以内に服用することで95%以上の確率で避妊できる緊急避妊薬です。

飲むタイミングが早ければ早いほど避妊効果が高く、24時間以内の服用の場合95%の確率で避妊ができますが、性行為から服用まで72時間以上かかってしまうと、避妊に失敗する可能性が高まってしまいます。

またアフターピルの服用後に、副反応が原因で薬を吐き出してしまい、十分な避妊効果を得られなかったというケースもあります。

それでもアフターピルは、緊急避妊薬として非常に高い避妊効果が期待できます。

もしなんらかの理由で避妊に失敗してしまった場合は、すぐにお近くの医療機関でアフターピルを処方してもらいましょう。

ミレーナ/避妊リングに関する避妊失敗

子宮内に女性用避妊具を装着することで低用量ピルと同等の避妊効果を得られるミレーナ(避妊リング)は、生理痛をはじめとする月経困難症の緩和も期待できる「子宮内システム(IUS: Intrauterine System)」です。装着し続ければ、最大5年間は避妊効果が得られます。

ただミレーナも、ごくまれにではありますが、自然に外れてしまう(脱出)可能性があります。装着してから1年間の脱出率は1.5%程度ですが、ゼロではないため、装着後は医師による定期検診が欠かせません。

また膣内の子宮口周辺に抜去用の糸があり、これを引っ張ってしまうと外れてしまうため注意が必要です。

ミレーナを検討されている方は、お気軽にご相談ください。

避妊しない男性はデートDVの可能性も

「避妊しない」はデートDV の可能性も!彼が避妊してくれないとお悩みの方が相談できる専門機関があります!

女性が避妊を望んでいるにもかかわらず、パートナーの男性側が避妊に協力的でないケースも少なくありません。このような男性の行為は、「デートDV」に該当する可能性があります。

女性が「デートDVである」と男性パートナーに指摘するのは、とても勇気がいることです。「そこまで大げさにしたくない」という思いから、躊躇してしまうのも無理はありません。

しかし、妊娠して肉体的・精神的に大きな負担を背負うのは、女性です。自分の身を守るためにも、パートナーとしっかりコミュニケーションを取るようにしましょう。難しい場合は、一度「 DV相談+(プラス)」などの専門機関に相談してみるといいかもしれません。

さらに東京には、デートDVに関わらず、性暴力・性犯罪にあった方を救援するセンターもあります。心当たりのある方は、24時間365日受け付けている「性暴力救援センター・SARC東京」に相談頂くことを推奨しております。

また男性側も、「避妊しない性行為はデートDVになる」という認識を持つことが大切です。

「予期せぬ妊娠」10代だけでなく40代にも多い

避妊していたはずなのに、妊娠してしまった――。こんな「予期せぬ妊娠」は、10代をはじめとする若い世代に多いと思われるかもしれません。

しかし、2020年度の国内人工中絶件数をみると、35歳~49歳までの女性の中絶件数は38,499件にも及び、全体の3割弱を占めています。40代だけでも14,506件の人工中絶件が行われており、この数は20歳未満の10,309件よりも多いのです。

閉経していない以上、性行為で妊娠する可能性は、すべての女性にあります。だからこそ、予期せぬ妊娠を防ぐには、年齢にかかわらず、性行為時に避妊することが大切なのですが、避妊に失敗して妊娠してしまう例が後を絶ちません。

予期せぬ妊娠を誰にも相談できず、お悩みの女性へ

Q.もしご自身が「予期せぬ妊娠」をしてしまった場合、誰かに相談することはできますか?A.できる(55.5%)できない(44.5%)

予期せぬ妊娠をした場合、誰にも相談できずに一人で抱え込んでしまう方が、全体の半数近くいらっしゃることが、アンケート調査の結果から分かっています。家族や友人、周りの方に相談できず悩んでいると、時間ばかりが過ぎてしまい、必要な対応策ができなくなることが多いです。

もし、なんらかの理由で避妊に失敗してしまった場合は、速やかにアフターピル(緊急避妊薬)を処方してくれる婦人科までご相談ください。

アフターピルは、その種類にもよりますが、性行為後の24時間以内に服用すると、約95%の確率で避妊することができます。

上野駅前婦人科クリニックでは、「ノルレボ」と「ジョセイ(ウリプリスタール)」、2種類のアフターピルのいずれかを処方いたします。ジョセイはアメリカやヨーロッパで主流の最新アフターピルで、120時間(5日)以内の性交渉の避妊に効果を発揮します。

しかし、アフターピルはなるべく早く服用することで避妊効果がより高まります。避妊に失敗した場合は、可能であれば24時間以内に当クリニックまでご来院ください。上野駅前婦人科クリニックでは、ご予約なしでアフターピルの処方が可能です。

まずは専門機関に相談しましょう

予期せぬ妊娠をしてしまった場合、そのことを誰にも相談できないでいる女性が数多くいらっしゃいます。

このような方のために、日本では患者様のプライバシーをしっかりと守ってくれる医療機関や、専門の相談機関が数多く存在します。

予期せぬ妊娠を両親や友だちに相談できずにいる方は、ぜひ産婦人科をはじめとする専門機関までご相談ください。

上野駅前婦人科クリニックでは、日本産科婦人科学会専門医 / 母体保護法指定医が、患者様のプライバシーに配慮したうえで、皆様のデリケートなお悩みも親身になってお応えいたします。

施設名 連絡先
上野駅前婦人科クリニック

【連絡先】 0120-343-150

性暴力救援ダイヤル「NaNa」

【連絡先】 03-5577-3899(24時間)

性暴力に関するSNS相談
「Cure Time(キュアタイム)」

【連絡先】 https://curetime.jp/

DV相談+
(ディーブイソウダンプラス)

【連絡先】 0120-279-889(24時間)
https://soudanplus.jp/

性暴力救援センター・SARC東京
(サークトウキョウ)

【連絡先】 #8891(24時間)
03-5607-0799(24時間)
https://sarc-tokyo.org/

早めの相談で「産まない選択(中絶)」もできる

予期せぬ妊娠が発覚した場合、できるだけ早く医療機関や専門機関にご相談ください。

予期せぬ妊娠から出産・子育てするかどうかは、一人ひとりの経済状況や生活環境で異なります。ただ、もし「産まない」という選択をするのであれば、速やかな決断が必要です。人工妊娠中絶手術が受けられる期間は、母体保護法で定められていて、これを過ぎると人工中絶手術が行えないからです。

人工中絶は最大で妊娠22週未満(21週6日)まで受けることができますが、お身体にもっとも負担をかけない方法は、妊娠初期(12週未満)のタイミングで人工中絶手術を受けることです。

予期せぬ妊娠をした場合、早いタイミングで相談すれば、それだけ選択肢が増えます。出産するのか、あるいは産まない選択をするのか、いずれも大きな決断であり、悩むのは当然です。だからこそ、選択肢を残しておくためにも、予期せぬ妊娠をした場合はなるべく早く、医療機関や専門機関に相談するようにしましょう。

お急ぎの方はお電話ください

診察のご予約はこちら

診療時間 10:00~19:00
※最終受付 初診18:00 再診18:10
※4月以降:土日祝9:00-18:00(最終受付 初診17:00 再診17:10)

避妊失敗に気づいたら当クリニックへ

避妊に失敗した、予期せぬ妊娠をしてしまったとお悩みの方は、ぜひ一度上野駅前婦人科クリニックまでご相談ください。

日本産科婦人科学会専門医 / 母体保護法指定医である医師が、避妊に失敗した際のアフターピルの処方や、妊娠初期の人工中絶手術のご相談を承っております。

アフターピルの種類と料金

ノルレボ 7,600円(税込)
ジョセイ
※ウリプリスタール
9,900円(税込)

人工中絶手術の種類と料金

10週未満の無痛中絶手術
※術式の内容はお問合せください
60,000円(税抜)
66,000円(税込)
術後検診 無料
麻酔代 無料
術後薬代 無料
埋葬費 無料※1
  • ※1専門委託業者に依頼して”火葬”を行います。
  • ※手術前の診察・検査費として10,000円を頂戴いたします。
  • ※10週~12週未満の方、即日手術をご希望の方は別途費用頂戴いたします。
  • ※診察にて医師がリスク(例:双子の場合や、帝王切開歴のある方、喘息疾患など持病のある方など)が伴う手術と判断した場合、追加料金が発生する場合があります。また、吸引法(EVA・MVA)での手術をご案内することがあります。
  • ※手術方法により費用が異なります。
MVA(手動吸引法)をご希望の場合 税込129,800円

上野駅前婦人科クリニックでは日本産科婦人科学会専門医 / 母体保護法指定医が、患者様のご希望をしっかり確認したうえで、プライバシーと安全性に十分配慮した人工中絶手術を行います。

すぐにアフターピルを処方してほしい方や、予期せぬ妊娠してしまった方などがいらっしゃいましたら、お一人で悩まず、ぜひ当クリニックまでご相談ください。

News

お知らせ

  • 2024/11/21

    臨時休診は11月16日・12月31日・1月1日・1月2日・1月3日・1月4日です。

  • 2024/10/8

    現在シルガード9(HPVワクチン)の供給が不安定なため、新規接種のご予約を制限しております。当クリニックでシルガード9の接種歴がある方はご予約いただけますが、日程調整をさせていただく場合があります。

  • 2023/8/16

    避妊パッチ・避妊注射の取扱いを始めました。豊富な避妊方法をご用意しておりますので、お気軽にご相談ください。

  • 2023/7/12

    避妊インプラントと、中絶手術の予約を開始しました。