排卵後のアフターピル After Ovulation

【医師監修】排卵後のアフターピル服用は意味ない?上野駅前婦人科クリニック

アフターピルは、避妊に失敗した性交渉後に服用する緊急避妊薬です。服用すると、平均5日間排卵をストップして受精を防ぐ作用があります。では、排卵を終えた場合や、すでに受精をした場合は、望まない妊娠を防げないのでしょうか?

ここでは排卵後、受精後に服用するアフターピルの効果と、妊娠の確率について解説します。

このページの監修医師

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上野駅前婦人科クリニック 院長 
杉浦由紀子

2011年東海大学医学部医学科卒業。日本産科婦人科学会専門医として、都立病院の産婦人科やレディースクリニックの経験を経て、2023年6月16日に上野駅前婦人科クリニックを新規開院。

目次

排卵後のアフターピルも効果はある

アフターピルは排卵後の服用でも効果はある。自身で判断せずに医師に相談⇒妊娠が心配な場合はご相談ください

「性交渉から24時間以内にアフターピル服用すると、排卵後であっても95%の高い確率で望まない妊娠を回避できます。ですが、24時間を過ぎると避妊確率は低下していくため、早めの服用が必要です。

アフターピルは排卵の抑制だけでなく、受精卵の着床を防ぐ効果があります。排卵を終えてしまった場合も、アフターピルの主成分であるレボノルゲストレルというホルモンが働いて子宮内膜を薄くし、妊娠の成立を防ぎます。

排卵後や排卵日付近のアフターピルによる避妊確率

当クリニックで取り扱いのあるノルレボの妊娠阻止率は以下の通りです。

  • ・24時間以内 95%
  • ・25~48時間以内 85%
  • ・49~72時間 58%

参考:日本産科婦人科学会「緊急避妊法の適正使用に関する指針(平成 28 年度改訂版)

妊娠阻止率とは、排卵日付近の性交渉でアフターピルを服用した場合の避妊確率です。ノルレボは日本で始めて緊急避妊薬として承認された薬で、承認前まで行われていたヤッペ法による避妊よりも効果が高く、副作用も少ないため、上野駅前婦人科クリニックではノルレボを取り扱っています。

また、国内では未承認ですが、ヨーロッパやアメリカなど欧米諸外国で承認され、最長120時間の避妊効果が期待できるアフターピル「ジョセイ(ウリプリスタール)」の取り扱いもございます。性交渉から時間が経ってしまった方も、まずは当クリニックにご相談ください。

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排卵後にアフターピルを服用した場合の消退出血

子宮内膜が剥がれ落ちて出血することを消退出血(しょうたいしゅっけつ)と呼び、アフターピルによる避妊成功のサインとして知られています。出血の仕組みは通常の月経とほぼ同じで、月経よりも期間が短く量が少ない点が特徴です。

消退出血は一般的に、アフターピルの服用から約3~21日以内に起こるとされています。しかし、排卵後に服用した場合は消退出血を兼ねた月経が起こる可能性があります。消退出血がなかった場合の月経も避妊成功のサインですので、ご安心ください。

月経はアフターピルの効果で予定日から数日ずれる場合もありますが、通常通りの量や日数の月経があれば避妊は成功しています。

ただし、経血量があまりにも少ない、経血がなく、ピンクや茶色のおりものが下着に付着している場合は、着床出血の可能性も考えられます。ご不安な方は、上野駅前婦人科クリニックにご相談ください。

受精後のアフターピルによる効果

アフターピルの避妊の仕組み①排卵を抑制する②着床を阻止する③精子の子宮内への侵入を防ぐ

アフターピルは、受精卵の着床を防ぐ作用があるため、精子と卵子が出会った受精後も高い避妊効果を発揮します。受精卵が子宮内膜に潜り込んで着床をしない限り、妊娠は成立しません。受精卵はアフターピルによって薄くなった子宮内膜に着床ができないため、避妊を行うことができます。

稀に、受精=妊娠と勘違いし、受精後のアフターピル服用を「中絶なのではないか?」と考える方がいらっしゃいますが、受精段階では妊娠は成立していません。このことから、受精後のアフターピルの服用は、中絶ではなく望まない妊娠を防いだ状態といえます。

着床後のアフターピル服用

受精卵が子宮内膜に着床すると妊娠成立となります。アフターピルは、排卵と着床を抑制して妊娠を防ぐ薬のため、着床後にアフターピルを服用しても避妊効果は得られません。

妊娠が成立した場合、着床のタイミングはおおよそ妊娠3週目となります。これは、着床前の最終月経開始日を妊娠0週0日として数えるためです。

妊娠し、出産を望まない場合は中絶を行うことになります。当クリニックでは、妊娠12週未満にあたる「初期中絶手術」のみを行っています。

妊娠の可能性がある方は、確実に妊娠しているかどうか検査をするため、また、正確な妊娠週数の把握のために、お早めの受診を推奨しています。予期しない妊娠で、出産するか中絶するかすぐに決められない、と迷われている方も、お一人で悩まずにまずは当クリニックにご相談ください。

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排卵後・受精後のアフターピルは不妊につながる?

アフターピルを服用すると不妊症になる?

排卵の抑制を行い、受精卵の着床を妨ぐアフターピルですが、この作用は平均で5日間のみ継続します。それ以降は、身体のサイクルが徐々に元に戻るため、アフターピルの服用が不妊につながることはありません。これは、排卵後や受精後など、どのタイミングで服用した場合も同じです。

なお、アフターピルによる排卵と着床の抑制は、前述のとおり平均5日間持続しますが、避妊効果が得られるのは服用直前の性行為に対してのみです。服用後の性行為への避妊効果は認められていないので、注意しましょう。

ホルモンバランスの崩れは一時的

アフターピル服用後は、ホルモンバランスの乱れにより不正出血が起こったり、月経周期が通常よりもずれたりします。しかし、いずれも一過性の症状で、2~3カ月で元のホルモンバランスに戻るケースがほとんどです。

また、服用後に副作用で頭痛や吐き気、倦怠感を感じる場合もありますが、24時間程度で徐々に症状が落ち着いていくため、過度な心配は不要です。

アフターピル服用後に体調の大きな変化を感じた場合は、速やかにアフターピルを処方してもらったクリニックを受診してください。

当クリニックで取り扱いのあるアフターピル

当クリニックでは、以下のアフターピルを取り扱っています。

ノルレボ 7,600円(税込)
ジョセイ
※ウリプリスタール
9,900円(税込)

アフターピルは緊急性が高いため、ご予約は不要です。アフターピル処方を希望される方は、クリニックへ直接ご来院ください。

妊娠初期症状かな?と思ったら上野駅前婦人科クリニック

排卵前や後にかかわらず、アフターピルで望まない妊娠を100%防ぐことはできません。着床出血に似た少量の出血があった、胸の張りや身体のむくみを感じる、微熱や眠気が続いているなど、妊娠初期症状のような体調の変化を感じてご不安な方は、上野駅前婦人科クリニックにご相談ください。

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お知らせ

  • 2024/11/21

    臨時休診は12月31日・1月1日・1月2日・1月3日・1月4日です。

  • 2024/10/8

    現在シルガード9(HPVワクチン)の供給が不安定なため、新規接種のご予約を制限しております。当クリニックでシルガード9の接種歴がある方はご予約いただけますが、日程調整をさせていただく場合があります。

  • 2023/8/16

    避妊パッチ・避妊注射の取扱いを始めました。豊富な避妊方法をご用意しておりますので、お気軽にご相談ください。

  • 2023/7/12

    避妊インプラントと、中絶手術の予約を開始しました。